パチンコ依存症からの回復 〜夫婦二人三脚闘病記〜

夫のパチンコ依存症が発覚。それに対応する妻の奮闘と対応、夫の心模様や回復への取り組みを、それぞれのカテゴリで綴る夫婦共同執筆ブログ。

2018年08月

妻その50 夫の回復を見ていて思うこと(前編)

夫が先日1年経過のブログをアップしたけど、内容がちゃんとしていてちょっと感動してしまった。

1年前の記事と比べてみるとその回復ぶりは目を見張るものがある。
試しに「昔の記事読んでみ」と言ったところ、「クソだな…」という感想が。いやいやこれが1年前のあなたですから

端から見ている身としては、1年経過する以前に「あ、少し変わった」と思うようになった事は実はちょこちょことあった。

ミーティングに初参加した後、「この人たちと自分は違う」と思っていた夫に、「あなたもみんなと同じく依存症だよ」と何度か言っていたのだけど、多分5回目くらいの頃だったかなぁ…。ミーティングから帰宅した夫に「今日はどうだった?」と聞いてみたら
「君がよく言ってたじゃない?『あんたもあの人たちと同じだ』って。それがなんかああ、そうだな。って思った」という回答が。
それが多分最初の変化だったと思う。

そこから回を重ねるごとに、夫は何かを注意されても言い訳をしなくなった。多分面白くない気持ちではあったんだろうけど、とにかく「わかった。気をつける」と無益な口論に発展しないようになった。
時々はあったけど、口論の回数はグッと減った。

半年を過ぎたあたりからは、自助グループで進んで何かの役割を担うようになったり、スポンサーシップについても少し考え始めるようになって、そういう変化を見るたびに「おお〜〜〜」と心の中で拍手していた。

そんな夫の変化していく様を見ていて思うのは、夫が回復していったのは多分ミーティングだけではなくてその後のフェローに参加するようになったのが大きいような気がする。
嘘つくことも何かを隠す必要もない人たちと交流するのは多分相当気楽だったのではなかろうか。依存症なのはもちろん、お金を少ししか持っていないことも説明不要だし。
多分それ以外の人たちにはそこらへんの事情を話す訳にもいかないので、色々隠したり嘘ついたりしないといけないんだろうから、心の負荷のようなものはどうしても発生しているのだろう。

【ありのままを受け入れてくれる人たちがいる】
ということを知ることはとても大きいことなのだろうし、それこそが自助グループの真髄なのかも? とさえ思う。

依存症者に限らずとも、周囲とのコミュニケーションやリレーションシップが苦手な人は割と孤独になりがちな気がする。
人と交流する事から得るものは多分想像以上に大きいんだろうな。と以前から思っているのだけど、それはやはり正しいのかも。

Twitterなどでも苦しんでいる当事者さんを多く目にするけど、ミーティングだけじゃあまり成果を感じないならフェローにも顔を出してみるのもいいんじゃないかな。
フェローやってないんだよなー。っていうなら別にフォロワーさんとかネット上でもいいし、事情を知っている家族でも友人でも、とにかく誰かとしっかりと交流してみるといいのでは。

当事者さんたちの多くは「今が永遠に続く」とか「自分は変えられない」と思っているような気がするけど、夫を見ていて思うことの一つとして、【その考えは間違っている可能性がある】と言いたい。
事実夫も以前は言い訳が多くて、何かを提案しても自分には合わないだの無理だのなんだの、全てを否定していたけど、そんな発言も心持ちも1年前とは変わりつつあるし、状況だって住宅ローンの審査も通るくらい好転しているのだから。

まぁ、無事に1年経過したことと現状にはわたしも夫もかなり喜んでいるけど、とはいえ長い道のりのうちのたった1年なんだよね。
それでも積み上げてきたものは無駄じゃない。そしてこの先も無駄にならないように、これをさらに積み上げていければいいだけ。ということなんだと思って、今後もやっていこう。

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妻その50

妻その49 受け入れてみる

夫の習性なのかよくわからないけど、「これやらないで」「こういう風にやって」という要求がすんなり通らないことがある(要求といっても、何か無茶な事だったりこちらのわがままとかじゃないですよ)。
今までにも色々とあったけど、最近地味にストレスだったのが【レシート問題】

うちは入籍以来ずっとわたしが家計簿をつけていて、食費も一ヶ月の予算が決まっているので【食費用財布】というものが存在する。
土日などは夫が買い物含めて食事の支度をしてくれているので(優しい)、当然その財布を持って買い物に行く。最近はその財布に現金は最小限しか入れず、基本的にはポイントを貯めるためにカードで払うので、買い物に出るついでにトイレットペーパーだの補給したい消耗品がある場合は一緒に買ってきてもらうのだけど、ここでちょっとした問題が。
わたしが自分で買い物をする際は、家計簿上【食費】【消耗品】は項目が分かれているのであとから家計簿をつける時に仕分けなくて済むように、【食費用財布の中のレシートは食費のみ】になるようにレシートは分けているのだけど、夫に任せた後これが混在している事が時々あって、それがねぇ…前述した通り、ちょっとしたストレスになるのね

それに加えて、夫のお小遣い帳のレシートも一応チェックしていて、これの中に【一時立て替え】した分とかが入っている事があって、それもわたしが判断すんのかい
というのがちょっとなんかどうにも嫌だったので常々「分けて」と言っていたのだけど、何故かそれが実行されないので、わたしはひらめいた
「言うだけでは出来ないのなら、出来る様なシステムを導入すればいい」んだと。
(システムというほどのことでは全然なくて、ただ4つくらい仕切りのついた小箱に、それぞれ何のレシートを入れるかを書いたラベルを貼っただけのものです)

早速夫に「こういう目的で、こういうやり方を導入しようと思う。その為に必要なのはこれとこれとこれですので買っておいで」と伝えた。
実はここもポイントで、こちらが用意しないで自分で選んで準備してもらうことで、「やらされている」とか「やらなくちゃいけない」という意識を持たせずに、積極的にこれに関わる意識が芽生えるのではないかと。
更に夫が日々使うものを置いているところに設置することで、「めんどくさい」という意識の軽減を狙った。
で、結果は…
狙い通り しかもすーんごい便利

実はこの考え方の源は、仔猫がどうしてもやって欲しくないところで粗相するので、ある日「じゃあもうここがトイレだと認識しているなら、ここにトイレ置いてみよう」って、阻止するのではなくむしろ受け入れてみたら大成功だった
というエピソードから生まれた発想だったりする

些細な事だからこそ「なんでやってくれないの?」とか「どうしてできないの?」って思ってしまいがちだし、小さいことだからこそ余計にそれがイライラしてしまう。
でももう【苦手なこと】なんだな。と基本は受け入れてしまって、もしかしてこうしたら出来るんじゃないかなぁ? と、【相手の性質に合わせて試行錯誤する】という考えにシフトチェンジした方が、多分うまくいくし変なストレスや不協和音を奏でずに済むんじゃないのかなぁ〜〜。と思います。

とはいえ、時々忘れるから「おいこらお前」ってなるんだけどね
まぁそんくらいならまだいいと思うことにしましょう。

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妻その49

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